r^3の積分間違えても筑波大学に編入できるブログ

人生で二度と間違えないと思う

平成31年度 編入体験記 (筑波大学情報科学類ver.)

はじめに

筑波大学 情報学群 情報科学類(単願) 2019年度編入試験の体験記です。

よくあるスペックや勉強方法については以下にまとめてあるので先に読んだ方がいいかもしれません。

ktc.hateblo.jp

また、本体験談は筑波大学入学後のGWに書いています。一応は、高専に提出した受験報告書をもとにしていますが、後出しジャンケンであることは否めません。

学力検査について

情報科学類の学力検査は専門科目と外国語(英語)のみです。

面接や志望理由書の提出はありません。

専門科目

試験時間は120分で、数学 情報基礎 物理の各2題から4題選択して解答します。

1題50点の200点満点となっています。

外国語

TOEICまたはTOEFLのスコアを提出します。試験当日の学力検査はありません。

TOEIC730点で100点換算と噂されています。

ボーダーの噂

合格のボーダーは300点中240点と言われています。

試験前日

友人が3人受験していたので、一緒にJRとつくばエクスプレスでつくばまで行きました。予約していたオークラフロンティアホテルにチェックインし、下見をかねて周辺をウロウロしました。その後、つくば駅の近くにあるつくばクレオスクエア内の清六家でラーメンを食べ、ホテルに戻りました。前日は勉強せずに早く寝ました。

試験当日

朝早めに起きて、数学のすぐ解法が分かるような軽い演習問題を1時間やりました。その後、ホテルのバイキングで朝食を食べて、タクシーで試験会場の近くまで行きました。タクシー代がいくらか忘れましたが4人で割ったのでめちゃくちゃ安かった記憶があります。既に暑い時期だったので、絶対徒歩よりタクシーの方がオススメです。(バスもありますが、間違えて乗ったら精神的に詰みます。)

試験会場に着くと、つよそうな人がいっぱいいて少し緊張していました。リュックから過去の受験生オススメの「定本 Cプログラマのためのアルゴリズムとデータ構造」を取り出して計算量のあたりをパラパラ読んでました。

試験開始

英語

最初にTOEICの公式認定証の回収がありました。

780で提出したので、例年通りであれば100点のはずです。

数学(1) :微分積分

2問出題されましたが、2問とも進研ゼミ(編入微分積分徹底研究)で見た問題でした。条件付き極値の問題はラグランジュの未定乗数法を、重積分の問題は極座標変換を用いるいたって普通の問題です。見直し合わせても10分かかりませんでした。余裕で10割。

とか思ってる時間は2時間だけでした。試験後、友人との答え合わせで極座標変換後の積分をミスっていることが判明、それがブログタイトル(暫定)にもあるr^3の積分です。積分したらr^4/4になるはずが、なぜかr^4/3にしてました。ヤコビアンのrを忘れてr^2を積分してr^3/3じゃないです。r^3を積分してr^4/3です。見直ししたにも関わらず、積分結果に疑問を覚えませんでした。ということで、計算結果だけ見るのであれば最悪5割です。途中計算しっかり書いてるので8割ぐらいはくれるだろうという淡い期待。

数学(2):線形代数

射影に関する問題でした。射影は筑波の過去問で見たことがなかったので問題集でも答えを眺めただけで飛ばしており、詰んだかと思いました。とりあえず後回しにして、情報1,2を解いた後、1時間余っていたのでじっくり取り組みました。ぱっと見た感じはやばそうでしたが、問題文中の定義にしたがって計算すれば(合っているかは別として)7割ぐらいは回答できたので助かりました。結構計算がめんどくて検算を繰り返した記憶があります。

情報基礎(1):迷路のスタート位置からの距離

迷路のスタート位置から各マスへの距離を求める問題でした。空白になってる部分のコードの処理が日本語で記載されていてそれをC言語で書く、よくある問題です。例年、出題されていた計算量に関する問いはなく、実行結果やループの回数などを問われました。いじわるなひっかけでループの回数を数え間違ったので9割ぐらいの予想です。

情報基礎(2):コサイン類似度

与えられた2つのベクトルのコサイン類似度を求める問題でした。コサイン類似度知らんわって思いましたが、丁寧に説明が記載されていたので、ただ問題に従って淡々と解くだけでした。特に感想もないです。凡ミスしてなければ10割。

試験後

ひどいケアレスミスをしたりと散々でしたが、数学(2)の射影の問題を壊滅させた人が多い中で自分はある程度取れてそうだったので、そこまで不安には感じていませんでした。何よりTOEICで100点確保していて200点中140点取れればいいっていう安心感がデカかったです。

試験結果

上記まとめ記事の方に記載しました。

まとめ

編入枠を絞るだけでなく試験の傾向までがらっと変わった年でした。特に情報基礎はソートや計算量などの問題が出ず、過去の受験生オススメの「定本 Cプログラマのためのアルゴリズムとデータ構造」がまったく役に立ちませんでした。自分が在籍していた高専では、プログラミングの授業がC言語中心で、なおかつレポートでプロジェクトオイラーの問題を課す先生(既に大学に移籍されました)に鍛えられていたため、情報基礎の出題傾向の変化は易化だと感じました。しかし、ツイッターなどを見る限り難化だと感じた方もいたようです。

傾向の変化が、平成31年度だけのものなのか平成32年度(令和2年度)もそうなのか分からないため、受験生はカバーしなければいけない範囲が広くなって大変かと思います。あと2ヶ月ちょっとしかありませんが、試験勉強頑張ってください。