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サピアタワーアイクリニック東京でICL手術を受けた体験談

はじめに

サピアタワーアイクリニック東京でICL手術という"目にコンタクトレンズを埋め込む手術"を受けてきました。 ICL手術や視力矯正を検討中の方が手術を受ける参考になれば幸いです。

ICL手術とは

ICL手術を超ざっくり説明すると視力矯正の1つで眼球の虹彩と水晶体の間に眼内レンズを挿入する手術です。 角膜と虹彩の間に挿入するタイプのレンズもありますが、今は自分が受けた前者のレンズが主流のようです。 そして、この眼内レンズのことをImplantable Contact Lens(ICL)と言います。 角膜を削るレーシックと比べて、元に戻せるなど様々なメリットがありますが、詳しい説明は他のブログやクリニックのHPに譲りたいと思います。

ICL手術を受けた理由

もともと視力は0.1程度で、両目に乱視が入っていました。 コンタクトレンズに変えようとしたこともありますが、乱視用のコンタクトレンズは、上下の区別がある上に近視用より分厚いため長時間つけていられず断念しました(4年前ぐらい)。
その結果、メガネ生活を続けていたわけですが、災害などが起こる度に「メガネ破壊・紛失したら避難生活無理だよなあ」と思っていたところチー牛という"メガネをかけた陰キャ男性"の概念が現れたため、手術を受けることにしました。

また、詳しくは言及しませんが、ICLは医療費控除が効くので(費用-10万円)×税率の税金還付が受けられます。

クリニックの決め方(サピアタワーアイクリニック東京にした理由)

ICLは自費診療なので、クリニックによって料金に幅があります(40万~100万程度)。 安いに越したことはありませんが、自分は費用面は割り切ってアフターケアと執刀数が多いベテランの先生による手術が受けられることを重視して選びました。

アフターケア

料金と同様にアフターケアもクリニックによって様々です。 ICLは白内障などにならない限り永遠に使えるレンズですが、近視が進んだのに同じレンズを使っていれば視力はもちろん下がります。 一般に近視の進行は20代前半で止まるらしいですが、自分は今22歳なので今後レンズの交換が必要になる可能性も考えられます。 そのため、レンズ交換が無料の期間ができるだけ長いクリニックの方が好ましいです。 また、クリニックが潰れれば保証も当然なくなるため、できるだけ繁盛してそうなクリニックを選ぶ必要もあります。 その点、サピアタワーアイクリニック東京は術後3年間、レンズの交換や抜去が無料で自分のニーズに合っていました。

執刀数

ICL手術はスターサージカル社によるライセンスを保持している医師のみが執刀を行うので、どこのクリニックでも医師の技量に関して問題はないと思います。 しかし、心情としては経験の浅い先生よりはベテランにやってもらいたいのが正直なところです。 サピアタワーアイクリニック東京の北澤先生はICL執刀数8500件とHP上で公表されている上、国内で9名しかいないICLエキスパートインストラクターなので安心できます(?)

6月24日:術前検査1回目

術前検査では、レンズの度数を決めるだけでなくICLを挿入できるかなどの検査を行います。 たくさんの機械で検査したのですが、今まで受けたことがあるのは気球の奴だけでした。 また、視力検査はレンズを微調整しつつ長時間やりました(特に緑と赤どっちがよく見えるかの調整)。

ちなみに検査のために散瞳薬(瞳孔を開く目薬)をさされるので帰りは光が眩しすぎて辛いです。

検査の後はカウンセリングがあります。自分は、この日のカウンセリングで始めてICLの実物を見せていただきましたが、非常に小さくてビックリしました。 基本的にICLについて調べた上で臨んでいるため、カウンセリングも「ふんふん、知ってる知ってる」ってことばっかですが「どれぐらい視力が下がったらレンズを交換してくれるのか」ということは明記されてなかったのでカウンセリングの際に聞きました。 回答としては、両目1.0以下に下がったら交換などの基準は"なく"、自身が視力低下を気になるのであれば交換してくれるらしいです。

検査料として1万円払いますが、手術を行う場合には、手術代金から1万円が引かれるので実質無料です!(無料とは?)

6月25日:術前検査2回目

体調によって視力が若干左右するらしく、レンズの度数決めのため視力検査を再度行います。 前日は9時間近く寝て体調万全で挑みました。

視力を2.0にするのか、ちょっと下げるのか、という話をされましたが、せっかくなので2.0にすることにしました。検査後、前受金の30万円を支払います。

国内に在庫がある場合は約2週間、国外にある場合は1ヶ月、在庫がない場合は製造しなければいけないので2ヶ月ほどかかると伝えられました。

6月27日:電話着信

「国内にレンズの在庫ありました」と連絡があり、最短で7月3日に手術できるとのことでした。 ただ、コロナが再度の盛り上がりを見せているなど紆余曲折あり手術日は7月17日になりました。

7月14日:手術3日前

手術3日前から1日4回、ベガモックス点眼薬という抗菌薬をさす必要があります。 (薬は術前検査2回目の時に渡されます。) 点眼が下手で失敗しまくるため1本で足りるか心配だったのですが、聞いたところ100滴分入ってるらしいので安心しました。

7月17日:手術当日

当日は入浴・洗顔できないため、シャワーを浴びてから病院に向かいます。

病院に到着後、散瞳薬と消毒薬を5分おきに交互に点眼するという説明を受けました。 ちなみにオレンジが消毒薬で白が散瞳薬です。

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目薬を点眼しつつ、残金47万円の支払いをします。複数のカードで分割して支払うことも可能です(というか複数のカードじゃないと学生には無理)。 呼ばれて手術室前(の待機室前)に移動すると、手術後に点眼する薬(3種類)と内服薬(1種類)の説明を受けます。 ちなみに目薬や手術後の注意事項についての紙も貰える。

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あとは、待つだけ。 自分の番号が②だったので手術も2番目かなとは思っていたのですが、案の定2番目に呼ばれて手術室前の待機室に入ります。 白いガウンとヘアキャップを被せられ、麻酔用の目薬を点眼しつつ前の人の手術が終わるのを待ちます。

前の人と入れ替わりで手術室に入ります。完全に流れ作業。 美容室のシャンプーする時みたいな倒れる椅子に座り、でかい人間あるある「倒れる椅子のサイズが合わない」をやって先生に「もうちょっと下がれますか」と言われる実績解除。

まず始めに顔全体を覆って目の周りを消毒されます。 そして、手術中は絶対に手を目の周りに持ってこないこと、正面ライトのちょっと下を見てることを指示されます。 先生に「緊張してますか?」って聞かれるけど緊張してない訳ないだろ(いや、言葉に出すことで緊張を和らげる目的なのは分かります。)

目を開くためのテープや器具などを装着します。まずは右目から。 散瞳薬によって瞳孔が開いてることもありますが、ライトが眩しい。 「身体の力抜いてね~」って言われるけど、いやそんな無理だってと思ってガチガチになってました。

もう目を閉じることはできないので、ライトの下を見ることしかできません。目に消毒液をジョボジョボ投入されて視界が歪む。レンズを挿入すると更に視界が歪みます。 麻酔がかかってるので痛みはほぼないのですが、レンズの位置合わせ?の時に目をぐいーってやられると不快感を感じます。結構辛い。目が勝手に動く。 目が違う方向向いてると「ライトのちょっと下見ててくださいね~」って言われます。たぶん10回は言われた。

不快感と戦ってると「最後のは、沁みるからね~」って言われて何らかの薬剤を注入されました。痛すぎて泣くかと思った。 後で調べたところ、開いた瞳孔を逆に閉じるための縮瞳薬らしいです。

そして左目も同様に…。緊張してて前後で時間を見るのを完全に忘れていたのですが、体感10分もかからず終わりました。 想像してたより手術が地獄だった(痛みは縮瞳薬以外ほぼないですが、目をいじられてる不快感がすごい。個人差はあると思います。)ので、他のクリニックでは30分かかると言われている手術時間が10分に短縮されただけでも費用を増したメリットはあったかもしれません…。

待合室に戻り、3種類の目薬を5分おきに点眼します。 点眼後に視力検査や医師による眼底検査を行い問題がなければ帰宅できます。 ちなみに視力検査では左目1.0と右目1.2になっていました。

普通に電車で帰宅。「手術当日はぼやけた見え方ですが、翌日には視力の回復を実感していただけます。」とのことですが、午後22時にはほぼ鮮明な視界になって余裕でブログ用のメモを書き書き。 ただTwitterで文字は読まないようにして、ボードゲームを無限にしていました。

ちなみに、当日は2時間ごとに目薬をさす必要があるのですが、目薬をさす時にメガネを外そうとして「あっ」ってなるのを何回もやりました。楽しい。

術後のハロー・グレア・光の輪について

以上の3つはICL手術のデメリットとして挙げられるものです。 ハロー・グレアは、街灯や車のライトなど、光源の周辺がぴかーってなる奴です。メガネをかけてる人であれば、もともとハロー・グレアが起きてると思うのでそこまで気にする必要はないかと思いますし、実際気になりませんでした。

肝心なのは3番目の光の輪です。ICLは眼中の房水の流れを遮らないためにレンズの中央に穴(孔)が空いています。この孔によって、暗い所で明るいものを見ると光の輪が生じます。 どの体験談にも慣れると書いてあったので「言うてハロー・グレアぐらいっしょ」と思っていたのですが、暗い部屋でスマホをいじるときや夜に街灯を見るときに"""完全"""に知覚できます。 特に光源が移動する場合や複数ある場合は、複数の光の輪が視界を移動するのが分かります。術後初日の感想としては、非常に鬱陶しく慣れるんかこれ!?って感じでした。

翌日検診

電車に乗ってクリニックに向かいますが、駅の案内などが超良く見えて感動……。 北千住の乗り換えで迷うことがなくなりそうです(前科一犯)。

検診の内容は、気球の機械の検査と視力検査、レンズの位置の検査、医師による眼底検査?で20分かからずに終わります。 視力検査の結果は、右目2.0左目1.5でした。 レンズの位置を確認する機械の画面を見せて貰いましたが、水晶体と虹彩の間にレンズがあってすげーって感じでした。 ちなみに調べたところ、この機械は 非接触・非侵襲で前眼部の3次元撮影が可能な前眼部OCT。水晶体までの断面像や、角膜の形状を計測する最新式の検査装置 ぽいです。 f:id:ktchn:20200730154403p:plain 引用元

一週間検診後

検診の内容は翌日検診と同様です。左目がまだ若干ぼやけて見えますが、両目とも視力2.0になっています。 レンズの位置を確認する機械の画面の写真を撮ろうと思っていたのですが、完全に忘れてました。

1ヶ月検診までの目薬が2本ずつ出ました。回数は同様ですが、2番目の目薬がちょっと弱い薬になっている模様。 ちなみに、最近は薬を点眼するのがプロレベルに上達しました。

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肝心の光の輪ですが、確かに慣れそうではあります。 既に気にはならないですが、意識は若干割かれるので高速道路での運転などはまだ難しいかもしれません(そもそも運転免許もってませんが)。

最後に

執筆時点(術後2週間)では、左目のぼやけも完全になくなり「メガネがないだけで、こんなに生活が楽なのか!!!」という気持ちです。 ただ手術が割と辛かったので、近視が進んで視力が下がったときに、レンズ交換が無料でも妥協しそうなのが懸念です。未来の俺、頑張れ。

また術後1ヶ月の検診後に目の調子だったり光の輪だったりについて追記します。たぶん。