r^3の積分間違えても筑波大学に編入できるブログ

人生で二度と間違えないと思う

平成31年度 編入体験記まとめ (東京大学/筑波大学)

はじめに

平成31年度新入生(3年)として筑波大学情報学群情報科学類(coins17になるらしい)に編入学することが出来たので、今更ですが編入試の感想や成績開示の結果などを書きます。

編入関連の記事は、本まとめ記事と筑波編入試に関しての個別の記事単位認定に関する記事の計3本で終わらせる予定です。その関係でイレギュラーな文章構成で話が飛んだりしていますが、ご了承ください。

また、タイトルに東京大学と入れているものの東大の話は1ミリしか出てこないので、東大志望でモチベアップのために体験談巡りしてる人は小山太郎流を今すぐプリントアウトして音読することをオススメします。

スペック

所属

群馬高専の電子情報工学科出身です。高専によっては同じ学科名でも授業内容がソフトウェアとハードウェアのどちらかに偏っている所もあるらしいですが、群馬はソフトとハードちょうど半々ぐらいでした。部活は、電車通学に往復3時間かかっていたので時間的に難しく所属していませんでした。ロボコンに憧れて高専に入学したのは遠い昔の話です

プログラミング言語

高専では、授業でC言語Javaをやりました。C言語がっつりでJavaは触り程度です。筑波の内部生はJavaがっつりらしいのに、編入試の問題がC言語なのは不思議。

資格

IPAの高度試験をいくつか。高専生の脳みそは記憶と忘却がセットになっているので既に内容の50%は忘れました。セスペが国語の問題だったことだけは記憶しています。 

実務経験がなく教科書ベースの知識だけなので、編入先でごりごりにプログラミングやっている人を見ると勝手に"つよつよだぁ…"って思っています。AtCoderの赤*って実在するんですね。

*補足:記事執筆時点で国内のAtCoder赤の人数を数えたところ28人でした。

受験

受験した大学

筑波大学情報学群情報科学類と、ワンランク上の大学として東京大学工学部システム創成学科の2つを受験しました。それ以外は受けていません。

編入の動機

一般的な編入体験記だと、勉強に適した環境とか研究の内容が…とか書いてありますが、純粋にまだ就職したくなかったので進学を選びました。群馬高専日経ビジネスの記事で紹介されるぐらい進学する人が多いのでその影響もあります。あと、高専卒で就職しても待遇が悪いです。要求されるレベルのスキルがあるとは言いがたいですが、青春と教養科目を捨てて専門科目に全振りさせた割に初任給低すぎ。

また、最初は適当な大学に推薦試験で潜り込もうとしていましたが、筑波大学の過去問が想像していたより簡単だったので、普通に試験を受けることにしました。そしてどうせ勉強するので、試験科目が被っている東大も受験することにしました。(過去問を請求してから分かったことですが、範囲の広さが段違いなので”どうせ勉強するので”とかそういうレベルではなかった。)

受験の様子(東大)

英語の勉強不足から受かる気がしなかったので、ホテル代をケチって早朝に湘南新宿ラインで東京に向かいました。会場では、TOEIC900点とか喋ってる声が聞こえてきて震えていました。

あとは、昼休憩の時間に冷えているであろうセブンのブリトーをリュックから取り出して食べてる人がいたことしか覚えていません。絶対油キツイ。

受験の様子(筑波)

リンク先よりこのまとめ記事の続きを先に読んだ方が読みやすいかも。

ktc.hateblo.jp

試験結果

既に察しているかと思いますが、筑波大学が合格で東京大学は不合格でした。東大は、英語のボーダーが6割と噂されていますが、余裕で3割だったので文句なしの不合格でした。1年浪人してみっちり英語勉強すれば合格できたかもしれません。しかし、年々編入に対する風当たり*が強くなってきており、来年どうなっているか分からないため、浪人せず筑波大学に進学することにしました。(東大は2年次編入なので、浪人して受かったとしても筑波からの院修士修了と東大学部卒業が同じ年になるのもちょっと考えました。)

*補足:例えば関東圏だと、千葉大学平成31年度から推薦のみとなりました。また、筑波大学情報科学類でも合格者数を26→18→16と減らしています。もちろんボーダーに達したのがその人数だったという可能性もありますが、ボーダーを超えるか超えないかなんてやろうと思えば点数配分で操作可能です。

成績開示(筑波)

5月以降になると編入試験の成績を開示してもらうことが出来ます。開示方法は、入試課に電話でアポとって行くだけです。開示した試験結果は以下の通りでした。

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成績開示

微積ケアレスミスも、ちゃんと途中計算見てくれてたみたいで感謝。

ちなみに編入同期で240すれすれの人がいないのでボーダー240は嘘で上から人数で取ってる説あります。たまたま240すれすれが誰もいなかった可能性もありますが。

勉強方法(筑波)

勉強の方針

情報科学類の編入試は、数学 情報基礎 物理各2題から4題選択する必要があります。自分の場合は、東大の入試が数学と英語のみだったので物理を完全に捨てることにしました。また、過去問を見ると情報基礎は8割方分かったので、当面の間勉強する必要があるのは英語と数学の2科目のみでした。

勉強の方針は決まりましたが、某建築系バトルロイヤルゲームにハマったなど諸般の事情により本腰を入れて勉強を始めたのは、4年の冬休み、年越し後の2018年に入ってからでした。英語が非常に苦手なので、先に集中してTOEICで必要点数を取り、残った時間で数学をやることにしました。

英語(TOEIC

正確には覚えていませんが、3年(2016年)でIPテストを受験した時は350点ぐらいだった記憶があります。国際ビジネスコミュニケーション協会によると”語彙・文法・構文ともに不十分なところが多い”とのことです。仰る通りで。

そこで、最初は語彙(英単語)を増やすことにしました。英単語が分からないまま、文法の本を読んでもつっかかる所が多くて嫌になりそう、という考えもありました。使った参考書は、金のフレーズとduo3.0の2冊です。英単語の覚え方は人それぞれだと思いますが、自分は音源を再生しながらブツブツ音読しました。結果的にリスニングの点数も上がったので、音読は大事だと思います。流石に文法をなにもやらないのもアレなので試験前日にTOEIC文法1週間で100点アップ!みたいな名前の本を1日でやりました。そして、2018年1月28日に受けた公開テストは585点でした。

英単語の勉強を継続しつつ、大学入試用の文法の本(本屋で読みやすそうなのを探した)とTOEICの文法特急をやりました。”単語の意味が分かるから文法ガバガバでもなんとなく読める”が”英文をちゃんと読める”に変わって編入の勉強でこの頃が1番楽しかったかもしれません。2018年3月11日に受けた公開テストは780点でした。手応えとしては600後半ぐらいだったので、リスニング用の参考書も買って勉強を継続していましたが、3週間後の結果発表で730を超えていたためTOEICの勉強を終了しました。

数学

TOEICが終わって4月から数学の勉強を重点的に始めました。使っていた参考書は「編入微分積分徹底研究」と「編入線形代数徹底研究」です。章末問題にたまに出てくるバカみたいにひらめきを要求される問題は時間の無駄なので答えだけ見ました。東大の方が範囲が広いので、同著者の他の問題集も全てやりましたが、筑波に関しては上記2つで十分だと感じました。マセマシリーズが人気ですが個人的に好きじゃないです。

情報基礎

試験1ヶ月前に、過去の編入生が総じてオススメしている「定本アルゴリズムとデータ構造」を買いました。高専の授業で3年近くC言語をやっていたので、文法よりは計算量などを中心に復習を行いました。

まとめ

筑波は範囲が狭いので約半年で何とかなった感はあります。東大は範囲が広すぎて時間が足りませんでした。Studyplusでポチポチするのに途中で飽きたため、正確な数字は分かりませんが、勉強時間の7割強を東大範囲が占めていたかと思います。特に英語は約半年だとまったく時間が足りなかったです。4年の始めから勉強を始めていれば、今とは違う道を歩んでいたかもしれません。詰め込みより継続が大事だということを痛感しました。また、"編入の勉強するから"と言ってフォートナイトでシーズン4のバトルパスを買わなかったことも後悔しています。

追記

Twitterのアカウントは@ktchnmです。これ解いてとか言われて積分の問題を投げられても困ってしまいますが、何かあれば気軽にどうぞ。